宙から見たらすべては 

1111日はポッキーの日でもなんでもなくて、ただただ兄の命日だった。

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6歳の時に目の前で

びっくりするくらい簡単に天国に行ってしまった兄の人生を

宇宙の目から見たらただの「愛」だと思う一方

母にとってはどれだけの「痛み」だったのか。

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人間はみんな魂の筋書きを自分で選んで生まれてきて

それを一緒に演じてくれる人とタッグを組んで

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どんなに残酷に見えることも

どんなに不条理に思えることも

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全ては 筋書き 通り

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兄はあのように9歳で天に還ることで

その兄を地上に繋ぎ止めることができなかった母は

絶望と懺悔と慟哭の中で

その中でしか紡げない愛で結ばれていた

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宙から見れば全ては

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だけど同時に

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肉体があるから全ては

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どちらもを

神様の目で

わたしの目で

今でもあの日を

のぞいてる

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真実なんぞ誰にも押しつけられたくないし

計り知れなすぎて時々蹴飛ばしたくなるけど

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これは、わたしの中の一つの答えとして描いた、小さな物語。

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「お兄ちゃん」と言う言葉はわたしにとって

そんなわけで、永遠に甘い。

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兄弟何人?長女?真ん中?末っ子?

聞かれるたびに、「どうだったっけ」と思う。

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兄の骨を拾う母の慟哭が強烈すぎて

母の骨を拾えなかったわたしはわたしを赦そうと思う。

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そして母になって三年経って

ちょっと子どもが風邪引くだけで怖くて

どうしようもなく怖くて

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「子どもなんて、思ってるより頑丈なもんよ」

と言われるたびに

「その通り、だけどそうでないことも知っている」と

心の中でつぶやくわたしを、赦そうと思う。

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そんな風に

行ったり来たりしてるわたしを

兄は「まあええんちゃう」と笑ってると思う。

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とか書きながらまだ泣いている

これが兄への弔いならば

まだまだこれから

なんぼでも泣いたろうやん。

(写真、泣いてるのがわたしで抱っこしてるのが兄やし)

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宙からみたら全ては。

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兄よ、あなたは母に似て

三人きょうだいの中で一番美人でしたよ。

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ありがと。

またね。

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ラブ。

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Ku:Cafe in Vancouver はバンクーバーに実在するカフェを舞台にした十二のショートストーリー。

挿絵は音楽家・画家の原田章生さん。

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https://note.com/aloha_ai/n/nb5393368cbed

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お逢いできること、楽しみに。

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